教訓(補足)

今は知らないが、当時の風俗嬢は出来高制だった。少なくとも私のまわりはそうだった。


夕方、彼女が支度をし出勤して朝方1時頃に帰る。


その時はいくら稼ぐのかは知らなかったし、彼女の仕事を話題で触れるのもタブーの


ような感じだった。ただ日銭で稼いできては私の財布に数万円を毎日入れてくれた。


その他、まだ私は15歳というのもあったからか、何も知らない私に この風俗嬢が大人の


イロハを教えてくれた。


そんな遊びなれた22歳の風俗嬢の彼女は全てが新鮮に見え 大人の魅力が何倍にも感じ


た。



彼女の店仲間とも よく店が終わると 飯や飲みにも行った。その友達の彼氏も合流し


一緒に飲んだり遊んだ。ただ、この彼氏もヒモに近い人で 支払いは彼女達が払うのが


日常であり当たり前だった。


ヒモ仲間になるのかな?彼氏と私は気が合い、彼女抜きでも付き合うようになったのだが


もちろん私よりも歳上の人で8歳程離れていたせいか、弟のように可愛がってくれた。


ヒモはヒモでも そのヒモさんはBARを経営して 客のいないBARだったがセンスは良く


とてもオシャレで 青と白をベースにした満席25人程の店で これまたヒモさんが


格好良く見えた。


時間があるといつも一緒にいるようになったのだが、一つ欠点があった。


気が短い。


いくつもの店が出禁であったり、止まらないタクシーに飲んでた缶ジュース投げつけたり


ガラ悪い人見つけては喧嘩売る。


それでも自分の女と私には絶対に手をあげないし、怒らなかった。


それでも、私はそんな生き方や考え方が私のお手本になり、染まっていく自分がいた。



そして そのヒモさんは、自分のBARが暇だからと 私のいる店を手伝ってくれることに


なった。