教訓2

最初にスナックから入ったのが良かったのか?


人生を知らなすぎて怖いものがなかったのか?


私は水商売に向いていたのか? 客にも天性だなとも言われるほど向いていた。


それは初めて知る夜の世界で、大人と対等に話ができる喜びと


適当に持ち上げればチップが貰える事。


馴染みの女性客からは服に旨いものや、バックに貴金属と貢いでくれるってのも面白かっ


た。


当然 こんな世界があるのか?って有頂天にもなり、金銭感覚も麻痺してくる。


上り調子の時は何もかもが良い方向に進んでいく感じがする。


弟のように可愛がってくれるヤクザがいた。


ヤクザ事情はよく知らなかったが、かなり上の人だったらしく


行くとこ行くとこで私の顔も覚えられ、顔が広くなっていく。


またある日、そのヤクザが刺青の有名な先生のとこで刺青を彫ってもらっていた


のだが、そこにも連れていかれた。


彫師っていうのは特別な存在で、その筋の上の人ですら彫師を先生っと呼ぶような、一目


置かれる存在だった。


私は その彫師と仲良くなり 毎日のように店終わっては呑みに誘われるようになっ


た。


誘われて行く店では(当時の話)フリィピンや韓国と不正に連れてきた女性を


店に出していた。


もちろん人だけじゃなく、違法な薬や国内に不正入国している人の仕送りの闇銀行


、ビデオ撮影や販売。他にも色々な裏の世界を知ることとなった。


ある程度は一緒にいると知ってることもあったが、冷酷無情な人じゃないと出来ない仕


事。人を捨てることで出来るビジネスなんだとあらためて気付かされた。


私は当時まだ10代に毛が生えた程度。完全な内々じゃなく第三者の客分扱いだった


ので、傍観者程度で深入りせずにすんだ。


とはいえ、染まる程の悪も深入りすほどの根性もないのだが・・・。


だけど後々、この人達に反目だと言われ私は 本当に怖い目にあうんですけどね。


下り調子の時は何もかもが悪い方向に進んでいく感じがする。

教訓

初めて働く事になってのが水商売。


ボーイの仕事を始めて色々な客、店員、仕事があるってことを知った。


実際中学生の子供には働くってことも、世の中の事も気にかけていないからだ。


私は夜の水商売ですら色々あることを初めて知った。


スナック、ホスト、クラブ、パブ、キャバクラ、風俗・・・。



その当時はスナックのカラオケはレーザーディスクだったので、でっかいCDみたいな


のを磨いたり(今じゃ考えられないが歌ってる途中とぶ)氷をアイスピックで割ったりと


ボーイのする事は多かった。


また気の合う客との交流も増え、そして何よりも大人の人と遊ぶことが楽しくてしかたな 


かった。


遊んでくれる暇してる大人には そっち系の人が多くて店以外でもヤクザとの絡みや付き


合いが多くなった。


そして世の中には裏と表がある事を知るようになった。


書けない内容もあるが、裏の世界を知れば知るほど自分はそっちの住人じゃない


ってことが分かった。


とりあえずは水商売で生きていこうと決心した。


それから浴びるほど酒を呑むようになり 夜の世界に慣れてきた頃には


風俗嬢の家に入り浸りの生活と半分ヒモのような生活になっていた。


冷めた世界に染まってどれくらい経っただろう?


郵便ポストに俺の卒業証書とアルバムが届いてた。


だけどこの頃は 心にはそんな光は一切届かなかった。

遠い昔のはなし

幼い頃は片親の仕送りだけで生きてきた。


もちろん金の管理能力なんてないので 他人が世話してくれたが。


裕福な家庭じゃないので、仕送りも大変だったのは知ってた。


その世話する他人も3人は変わった。



色々いたが、当然暴力的な人もいれば 完全放置の人もいた。


3番目の人は比較的人間らしい扱いをしてくれた。


これまた当然のようにして中学行く頃には 道を外していた。


中学2年の頃には喧嘩好きな知人や、仲良かった知人らとチームを作って単車に乗っていた。


そう暴走族になっていた。


後輩やなんだと中2の頃には100人程に膨れ上がっていた。


そんな中2の冬休み シンナー、窃盗、傷害等で警察に目を付けられてたのもあって


親元に引き取らされた。


初めて知ることとなった親の仕事は水商売だった。


私は年齢偽ってその日からボーイをすることとなった。